鴛鴦の子の育つはやさよ梅雨明けて

七夕よりも早く梅雨が明けたかのようです。

初夏を感じる朝の明神橋付近

こんなことは今までになかったことで、七夕といえば梅雨も中期の大荒れのイメージがあります。

昔スタッフの一人が、徳沢で働いている彼女に合いに出かけて行くのに

『七夕や濁流もなほ塞きあへず』

という狂句を作ったことなどを思い出します。

梅雨時の楽しみといえば、おしどりが雛を連れてやって来ることでした。

小屋の前の橋の下に、生簀の水深を得るために石を積み上げたダム状のものがあり、それを迂回すべく、

雛たちを引き連れた親鳥は、橋の手前で川を上がり、

まるでパレードのように人の中を練り歩き、石積みの上方で川に戻り、上流へと向かって行ったものでした。

雛は卵に足が着いたようなかわいらしい姿から、一ヶ月ばかりで親鳥に近い位まで成長するのです。

今年は雨の日も少なく、姿を見ないなあと思っていたところ、

穂高神社奥宮の鳥居のところで、10羽もの雛を連れたおしどりに会いました。

もうずい分大きくなっていて、一羽も減らすことなくここまで育てたであろう親鳥に“えらいね“と言葉をかけました。

やがて小屋も夏のシーズンが始まり、大勢のアルバイトさんが来てくれます。

新しい人が加わると、その息吹で単調になってしまっていた暮らしが活性化するので、みんな楽しみにアルバイトさん達を待っているところです。

嘉門次小屋 上條久枝