参道のははかの花も梅雨入り前

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この季節、小屋のまわりに咲いている白い花はウワミズザクラで穂状の花はしっぽのようにも見えます。漢字は「上水桜」と書き、古名を「ははか」といいます。ははかは古代から占いに用いられる木で、上水桜は裏溝桜が変化したものといわれます。

卜占(ぼくせん)は古く大陸から伝わったものです。殷墟(いんきょ)から出土する甲骨文字は卜占の記録で、殷の王朝では何かにつけては占い、象形文字を刻んだ膨大な量の甲骨を残しました。

古代日本では鹿の肩甲骨を焼く太占(ふとまに)が行われ、律令期に入ってウミガメの甲羅で行う亀卜(きぼく)に変わっていったということです。最近の研究で亀卜のやり方が明らかになり、インターネットに兵庫県立武庫荘綜合高校が授業で行った実験が公開されていました。

それは亀甲に四方1センチくらいの小さな四角形を数個彫り、その中にマテという古い記号を刻み、ハハカの木の枝先に火をつけ、四角形の溝に押し当て、息を吹きかけながら熱を加えていくというもので、ハハカの木は火の持続がよいということです。何度も繰り返すうちにバキッという音がし、それはマチが熱でひび割れた音で、表に現れた日々で吉凶を判断するというものでした。

亀卜は現在でも宮中で、天皇の即位の際の大嘗祭(だいじょうさい)に行われているということです。そう思ってみると、にぎやかなしっぽ状の花もゆかしく感じられてきます。

令和3年6月11日